小学生の七福神めぐり

お寺には時折小学生のお子さんたちが訪ねていらっしゃいます。社会科学習というのか、グループ学習というのか、少人数のグループに分かれて自由に付近を散策することが多いようです。今日は、JRの向こうの小学校の6年生のお子さんたちが2グループ、七福神めぐりにいらっしゃいました。

当山の大黒様は本堂内に安置されていますので、堂内へ上がっていただきました。だいぶ気温も高くなりましたので、みんなホッとしているようでした!ご本尊様にご挨拶したのち、お寺の歴史をお話しし、大黒様のご紹介をしました。大黒様がなぜ「黒」なのかというお話やなぜ俵(たわら)に乗っているかというお話には、一同「なるほど~」と納得の表情でした。

大黒様のお隣の子安鬼子母神(こやすきしもじん)さまもご案内しました。「子供が元気に育つようにっていう気持ちがこめられているんだよ」と説明した時のお子さんたちの和やかな表情が印象的でした。

バスの時間までまだ少しあると聞きましたので、境内の浄行さま(洗い仏さま)もご案内しました。それぞれ、頭に手をあてたりお腹に手をあてたりと思いをこめてお参りしてくれました。

お子さんたちの楽しく元気なお顔にこちらもたくさんの元気をいただきました。お子さんたちがいつの日かまた、ふらりとお寺を訪ねてくれたら嬉しいなあと思います。

大黒様がなぜ「黒」なのか・・・気になりますよね。七福神の中にはインド伝来の神様もいらっしゃれば中国伝来の神様、日本古来の神様、とそれぞれいらっしゃいます。中でも大黒様はインド伝来の仏教の守護神さまです(大国様、と表記されているとまた異なります)。古来インドでは「黒」という色に「偉大」とか「魔を払う」という意味がありました。そこから黒い色が用いられました。

では「米俵」は?大黒様には「五穀豊穣(ごごくほうじょう)」という意味がこめられています。穀物の豊かな実りということですが、穀物の代表といえばお米です。このため、大黒様はお米の詰まった俵に乗っていらっしゃるのです。

堂内には、もう一体大黒様が安置されています。そちらは三俵の俵に乗っていらっしゃいます。住職はいつも、「一俵はお寺へ、一俵はお檀家の皆さんへ、もう一俵はお参りの皆さんへ、お福がありますように」とおっしゃっています。

また、今回のお便り一覧のところで使っている赤いお花の画像は、ざくろを写したものです。ざくろの実は、鬼子母神さまを象徴しています。ざくろの木は本堂より三門に向かう途中の左手にあり、今の時期、赤い綺麗な花をつけています。(慧香)

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