竹を刈る!

竹山は、本来定期的に手を入れて不要な竹を伐採し間引くことによって、光が入るように保っていかなければなりません。かつては、竹は日常的に利用されていたのですが(竹かごや竹ざおなど)最近はプラスティックや輸入竹材に取って代わり、そのために全国的に竹山が荒れてしまっていることはニュースなどでも耳にするところです。

お寺では以前から何十年も前から一年に数回、檀信徒の方々にご協力いただいて竹の伐採を行ってきました。ここの竹山は斜面にあるので、切った竹を上まで引き上げるのはかなりの重労働です。そこで、まとめてその場で燃やすようにしていたわけです。

しかしご存知のように、今では屋外で日を焚くことは様々な観点から困難を極めます。となると、竹を伐採したはいいとして、青竹は重量があるので乾燥するのを待ち、乾燥したら斜面の上へ引き上げ、しかるべく処分する・・・という気の長い作業が必要となるのです。
また、竹は自重で倒れることもしばしばです。

そんなわけで、切った竹・倒れた竹が重なり合い、斜面ということも手伝って、竹山は荒れた状態になっておりました。

今回、9日の催しを開催するにあたり、前もって竹山の整備が必要、という話になりました。いわば、「整備の整備」とでもいいましょうか・・・この催しの実行委員会の方々やお檀家さんなどのご協力を得て、朝から取り掛かりました。

作業はさながら「竹」というバトンを使ったリレーのようでした。まず、一番竹やぶの中にいる方が、転がって積み重なっている竹を切り出します(ただ引き抜くのみならず、ここでも結局切ることになります)。次の方から順次それを上方へ投げて、人から人へと渡して引き上げていくのです。上へ引き上げられた竹はある程度の大きさに切りそろえられて積み上げられます。ここで一連の作業は一区切り。

チームワークがモノを言う作業です。皆で声を掛け合って助け合って。それぞれに適材適所を見つけて奮闘します。休憩を入れてまた続けます。竹の山が私の背を超えるまでになり、横に増えていき・・・と成果が目に見える喜ばしい作業でした。そして、竹を投げる作業は二の腕のエクササイズにもなるような!?乾いているのでそれほど重くないのが有難かったです。

整備がなされたのはまだまだ竹山の一部にすぎませんが、地表が顔を出し日の光が入るようになった部分は、竹山自体がふぅっと深呼吸しているように感じられました。

多くの人に手伝っていただき、人数があればこそできた作業。普段は慣れない事に体がビックリした方も、次の日を控えながらも目一杯頑張ってくださった方もいらっしゃると思います。大量の竹と格闘くださり、一生懸命に綺麗にしてくださり、本当に有難く感謝にたえません。(緋)

| お便り一覧へもどる |