早くも10月。カラリとして空が高く、金木犀銀木犀の香りもかぐわしく、本当に気持ちの良い季節となりましたよね。夕暮れはちょっと寂しい気持ちにもなりますが・・・
10月6日(日)は第一日曜日、つまり信行会(しんぎょうえ)でした。
この10月の信行会での恒例行事、それはお会式桜の飾りを作ることです。日蓮聖人が池上で亡くなられた時、時ならぬ桜の花が咲きました。日蓮さまのご命日は「お会式」と呼ばれますので、花をつけた桜もこれにちなみ「お会式桜」と呼ばれています(一般的には「四季桜」)。毎年10月12~13日に行われる池上本門寺でのお会式は荘厳です。当山のお会式は、11月の第一日曜日に行います。
当山でも、紙で桜を作り、竹ひごに結び、お会式桜を再現します。また、万灯(まんどう)も飾ります。今日は、桜飾りの出来上がる工程を写真と共に追ってみたいと思います。
① まず、お花を作るところから始めます。かつては一つ一つ蛇腹に折っていましたが、こんなに素晴らしい道具があります!その名も「花子ちゃん」。これで、綺麗なお花の下ごしらえができるわけです。できあがったものは中央で留めます。そうするとチョウチョのような形になります。
② 花びらを一枚一枚開いてお花を作っていきます。これがなかなか繊細な作業!しかしここを頑張ると、こんもりふんわり、とても綺麗なお花になります。
③ 皆で手を動かしながら作っていきます。お花のやわらかさも手伝って、一層和やかな雰囲気です。
④ 作ったお花を竹ひごに結わえ付けていきます。全体のバランスを見ながら赤と白を間違えないようにしていきます・・・だんだんと花の付いた竹ひごが増えていくさまは、達成感を味わえます!
⑤ 出来上がった竹ひごを軸に差し込みます。だんだんと桜の枝らしい様子に!
⑥ 別バージョンもあるんです。
⑦ 万灯に点灯して完成!お手伝いくださいました皆様、どうもありがとうございました。おかげさまで今年も荘厳なお花が咲きました。
本堂内に桜が咲くのは、このお会式の時だけ・・・優しいお花に心安らぐ光景です。(萌黄)